UnionPay ― 中国銀聯カード ―
寒い日が続き、外に出るのが億劫になる今日この頃
いかがお過ごしですか?无名です。
さてさて、本日は大連にいらっしゃる方へ・・・というよりは、
中国にご旅行を考えてらっしゃる方や
出張等で度々中国へいらっしゃる方、
何より中国で生活をお考えの方へ
ちょっとしたご案内をさせていただこうと思います。
題しまして、− 中國銀行口座開設のススメ −
であります。
まぁ、別に中國銀行では無くても構わないのですが・・・
メジャーですし・・・
まぁどの都市もありますし・・・
そのぉ〜なんて言いますか、
自分が開設しているからご案内しやすいと言ったところです、ハイ。
と言うのも、
中国人民元( 以下、元 )は国外への持ち出しを制限されている貨幣でして、
中国国外で両替が出来るところがカナリ少ないんですね。
このことはご存知の方も多いと思います。
ですから、中国入国時に両替した元の余剰分は
帰国時に、日本円へ再両替するのが一般的です。
再両替の際、両替伝票 () を提示して、
日本円に再両替するといった感じですね。
基本的に両替伝票を紛失したら、
受け付けてくれないですし、
両替伝票を提示しても額面の半額程度しか再両替してくれないようです。
一度に必要以上に高額の両替をするのは
差し控えたいところですし、
かといって、小口で何度も両替するのは
それはそれで面倒だったりします。
ですが、口座を開設するとこうなるんです。
- 【其一】中国国内のほぼどのATMでも手数料無しで引き出しOK!
- 【其二】カード決済OKで、加盟店がクレジット会社より圧倒的に多い!
- 【其三】※ここポイント!帰国後、日本円で引き出せちゃう!!!
どうです、チョットいいかもって思いません?
それじゃ、順をおってご案内。
まず、口座開設方法!
予想以上に簡単なんです。
両替・再両替が出来る方なら
まず問題無いですね。
右記の用紙に必要事項を記入して、
パスポートと預金額 ( 元、円ともにOK! )
それから口座開設手数料を渡します。
※手数料って言っても10元 ( \150- ) です。
ホントそれだけなんです。・・・なんか拍子抜けでしょ!?
あとは、受付で向かい合ってる行員ののんびりとした仕事ぶりを見つめつつ、
15〜20分ほど待つと、無事口座開設完了!ついでにカードも即時発行!!
もっと書くこと無かったけなぁって思うくらい、それだけなんです。
申請用紙には下記の内容を記入すれば問題ないかと。
※申請書をクリックすると拡大表示します。
@ ( 中国語氏名 )
⇒お名前を漢字でね。(漢字でない人は当て字で夜露死苦です。)
A ( 英語氏名 )
⇒お名前を英語でね。
B ( 身分証明書の種類 )
⇒【 08 】 を選択。パスポートはこれ。
C ( 身分証明書No. )
⇒パスポートナンバーを書いてくださいね。
D ( 国籍 )
⇒日本
E ( 本籍地 )
⇒パスポートの本籍地でOKかと。
F ( 性別 )
⇒これもパスポート準拠ね。
G ( 家庭電話 ) 、
( 勤務先電話 )
( ケータイ電話)、
( E-Mail ) とありますが、
⇒勤務先電話にホテルの電話番号を書いておけば問題ないかと・・・
H ( 連絡先住所 )
⇒これもホテルの住所で問題ないかと・・・・・・
I ( 職業 )
⇒ ( その他 )を選択。どうしてもその他じゃなく、ご自身の職業をひけらかしたい記載人はご自由に♪
J ( 税の優遇証書 )
⇒日本人でこれをもってる方はいらっしゃらないかと・・・よって 【 否 】
K ( 開設時に預金する通貨 )
⇒元ならCNY、円ならJPY。ていうか、ドルやユーロetcも預金できちゃうからすごいです。 ( 金額 ) も書いて下さいね。
L ( 口座の種類 )
⇒【 ( 普通預金 )】 っと
M ( 取引方式 )
⇒まぁ、【 ( 暗証番号 )】でしょ
N※重要! ( 長城デビットカードの発行 )
⇒このカードが中國銀行の銀聯カード。発行してもらわないと、口座開設の意味ないですから、当然 【 是 】
※【長城デビットカード】は中國銀行のキャッシュカード名です。
O ( サイン )
⇒最後にサインして、オシマイ☆
てか、これネタにするために、
わざわざ、中國銀行で申請用紙持ってきて、
書いてある中国語訳して、
発音表記なんて、そのままじゃブラウザに表示されないから、
中国語のライティングソフト使って、Excelに落として、
それをWinShotでBMP保存して編集して、
WEBにアップするからJIFに変換して、って・・・・・・
アフォか小生・・・
【口座開設どうですか?】って書くだけで5日も掛けてどうする・・・
そんでもって、【其一】〜【其三】の理由や背景を少々。
【其一】の理由!
2002年に中国の中央銀行である中国人民銀行が中心となって
政府主導で中国国内での銀行間決済ネットワーク運営を執り行う【中国銀聯 () 】という企業が設立されました。
(英語名:Chaina Union Pay Co.,Ltd)
現在、中国本土を中心に香港、マカオなどの金融機関180行以上が
この【銀聯 ( UnionPay ) ネットワーク】に参加しているんです。つまり、このネットワークに参加している金融機関のATMで引き出した場合、手数料が無料なわけです。
ほとんどの金融機関が参加してますから
実質手数料は皆無といったところです。
すごいでしょ!
【その二】の理由!!
中国国内の銀行が発行するキャッシュカードに
右記のようなロゴがついてきます。
このロゴがついているカードは俗に銀聯カード()と呼ばれていて、聞くところによると、中国国内では既に10億枚以上発行され、
多くの中国人に利用されているんです。
ジュ,10億って!?Σ(゚Д゚;)
与信額は無く、発行した銀行の口座から即時に引き落とされる形式です。つまり、日本でいうところのデビットカードなんですが、
クレジットカードの様に扱われていて
中国国内ではクレジットカード()とも呼ばれているようです。
ですから、大手クレジットカード会社の加盟店が、
中国国内で10万店と伸び悩んでいるのに対して、
銀聯カード ( UnionPay ) の加盟店はわずか数年で60万店と爆発的に増加。
クレジットカードが使えるお店なら、
間違えなく銀聯カード ( UnionPay ) も使えるわけです。
【その三】の理由!!! ここポイントね☆
日本で銀聯カード ( UnionPay ) の取り扱いが普及し始めた背景には、
中国の富裕層の海外旅行者が増加していることがあげられます。
もともとデビットカードの色彩が強い ( てか、デビットカードですが )銀聯カード ( UnionPay ) は、現金を持たなくても、買い物ができるという利便性はもとより、
偽札被害の増大を抑止する安全性の確保という側面もあって、
中国国内での利用者を飛躍的に増加させました。
ですから日本においても、現金の引き出しではなく、
加盟店での清算に使用されるのが一般的でした。
元の国外持ち出し制限が厳しくとも、
中国人観光客は銀聯カード ( UnionPay ) を使用することによって、
自国の口座に蓄えた元からの引き落としという形を用いて、
国外で自由に買い物ができるというわけです。
日本においても、ショッピング時の利便性向上の側面が強かったようですが、
現在はATMで現金を取り扱う金融機関が増えています。
中国人観光客だけでなく、中国人ビジネスマンや留学生、
つまりは日本で生活する中国人の増加を見据えているのではないかなと、
勝手に想像しておりますが、おかげで非常に便利です。
現在銀聯カード ( UnionPay ) は三菱東京UFJ銀行を皮切りに、
セブン銀行(ATM数1万2千あまり)や、ゆうちょ銀行(ATM数2万3千あまり)等の金融機関のATMでご利用可能です。
中でも特筆に価するのはセブン銀行のATMでして、
手数料無しで、日を跨ぐ20分間 ( 23:50〜0:10 ) 以外は、ほぼ24時間
引き出しが可能なんです。
小生個人的には三菱東京UFJ銀行さんはお薦めしません・・・
こちらサン旧UFJ系のATMのみでのお取り扱いのようで、
昨年9月に一時帰国した際、
旧東京三菱系のこちらの店舗に参りましたら、
小生の銀聯カード ( UnionPay ) がATMで認識されず、ATMの前に立っている案内係の行員 ( 派遣社員?) さんに
尋ねてみると、銀聯カード ( UnionPay ) を全くご存知なかったようで、店舗の奥へと確認に行ってくれました。
しばらくして、奥の方から窓口の女性行員とは異なる、
立派なスーツをまとった比較的立場ありそうな中年女性行員の方が
親切にこのように説明してくださいました。
「こちらはどちらのカードになりますか?
中国のカードですか・・・PLUSとかCirrusといったマークが
入っているものであればご利用いただけるんですが・・・」
旧東京三菱系では使用できないという説明ではなく、
【銀聯カード(UnionPay)】そのものを知りませんでした・・・トホホ(-_-;)
小生もCirrus持ってますからそれぐらいは存じあげております。
もし、旧UFJ系なら使用できると一言でも伝えてくれれば、すぐ近くにATMがあったのに・・・。
いくら旧UFJ系のみの取り扱いとはいえ、2006年1月1日に合併して、
「銀聯?UnionPayって何?」的な対応では困りますよ、
三菱東京UFJさん。
WEBページで取り扱いに関する記述もないし・・・
ですので、
小生はセブン銀行で引き出してます。
話がそれちゃいましたが、いかがですか?
【銀聯カード(UnionPay)】。
なかなか便利そうでしょ!?
日本国内でも先日三井住友VISAカードが、
国内初の銀聯 ( UnionPay ) ブランドのクレジットカード
【三井住友銀聯カード】の発行を開始しました。
ただこちらの商品、あくまでクレジットカードです。
銀聯加盟店のみのショッピングに特化したクレジットカードで、
銀聯提携ATMでのキャッシングは出来ません。
当然、余った中国元の預金も出来ません。
確かに、現在中国において、5大クレジットでさえも、
あまりにも浸透していない現状を鑑みれば、
中国を旅行するには、飛躍的に便利になると思います。
潜在的需要も高いと思いますしね。
(※初年度発行枚数の目標を5万枚としているそうです。)
そんなわけで、旅行者の利便性が向上するのは嬉しいことですので、
一人一人の生活スタイル、旅行スタイルにあった選択肢として、
中國銀行口座の開設も選択肢にしていただければなぁと思います。
日本に帰国した際に、
「中国で口座作ってきちゃったYO♪」ってなんかチョットだけかっこよくないですか!?( ハイ、そうでもないかもね・・・)
まぁ、でもキャッシュカードもお土産を買う感覚で開設みたいなね、ねっ☆
両替する場所のイメージしかない銀行も
かけがえの無い旅の思いになるかもしれませんYO!
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